JCD・一般社団法人 日本商環境デザイン協会 四国支部

「白井晟一を語る」講演会開催&例会

孤高の建築家と評される「白井晟一を語る」講演会を開催いたしました。

白井晟一建築研究所の回顧作品展(J・ナカシマ記念館)の開催時期に合わせての企画で、白井原多氏の講演会。 世田谷・上野毛の小住宅を50年後に秋田に移築・再生と言う興味深いエピソードと、白井晟一1950年代の建築思想の一輪に触れ、建築のありかたを考えさせられたひと時でした。

併せて、京工大の竹内名誉教授から、白井晟一卒業制作の紹介-ベルリン音楽祭のポスターが紹介され、当時の大学教育とのギャップ・哲学研究の為の海外志向、等 哲学者・建築家としての志向が並外れていたことを教わりました。

さらに、京都造形大・安達英俊氏、 桜製作所・永見真一会長が加わっての座談会では、同世代の村野藤吾氏との、時代性から見た比較や、家具師からの見解等、多様な話で 盛り上がりました。長崎親和銀行一連・のあビル・松涛 等作品紹介も在りましたが、あまりにも有名建築のため、紹介は割愛です。

翌日、白井原多氏始め、講師陣はそろって、ナガレスタジオの見学会参加。

流政之氏からは 白井晟一氏との長崎での面談の様子、又、東京の自宅でのエピソードが披露され、孫の原多氏も懐かしそうでした。
そのうちの一つ、東京の自宅は建設当時、東京都との諍い(下水問題)があり、あえてトイレを作らなかったそうで、ご婦人・客人たちが大層、苦労されたとのことでした。流氏もその一人。トイレ別棟は、時々聞こえてきますが・・・無しとは、気骨ものです。

原多氏-孫から視たおじいちゃん像は・・・他人に接するように厳しかったことを覚えていますとのこと-講演会案内の写真の通りです。